第三者の住宅検査の費用・料金の相場

住宅購入時や建築時、欠陥調査などの際に利用する住宅検査(ホームインスペクション)サービスの費用(料金)がどれくらいかかるものか、質問を受けることが多いです。一般の人にとっては、何度も何度も利用するサービスではないため、検査料金の相場がわかりづらいのも無理はありません。

第三者の住宅検査の費用・料金の相場

ここでは、第三者の建築士に住宅検査を依頼する際にかかる費用の相場を紹介します。一部で建築士の資格をもたずに検査する会社もあるようですが、知識・能力の面で依頼対象として適当でない可能性が高いですから、ここではそういった業者を除いた費用相場を提示しています。

住宅検査の費用は、利用シーンや検査内容によって異なるものですから、以下のパターンにわけて相場を提示します。

  • 建築中の住宅検査
  • 新築完成物件の住宅検査(ホームインスペクション)
  • 中古住宅(既存住宅)の住宅検査(ホームインスペクション)
  • 欠陥・不具合の住宅検査

以下でこれらを1つ1つ見ていきましょう。

1.建築中の住宅検査の費用・料金

新築住宅の着工から完成までの住宅検査を行う場合の費用(料金)の相場は、その検査回数によって異なりますが、概ね以下の金額であることが多いです。

  • 検査回数 1回 5~8万円
  • 検査回数 5回 23~35万円
  • 検査回数 10回 37~67万円

もちろん、対象物件の所在地や建物面積によって料金の加算が生じることはあります。また、1回あたりの検査にかける時間の相違もあります。この金額よりも低い価格となっている場合には、検査にかける時間が短いことやレポートが不充分であること、もしくは検査経験が少ないことがありますから注意してください。

2.新築完成物件の住宅検査(ホームインスペクション)の費用・料金

新築住宅の完成物件に対して行う住宅検査の費用(料金)の相場は、概ね以下の金額であることが多いです。

  • 基礎的な検査 5~8万円
  • 床下・小屋裏を含む検査 9~14万円

基礎的な検査には、床下および小屋裏内部の検査を含んでいないことや、点検口から目視できる範囲に限定することが一般的です。床下や小屋裏は、建物によってはそのスペースが存在しないこともあれば、存在していても検査できないこともありますから、上のように料金を分けることが合理的です。

検査後に作成・送付される報告書を別料金とすることも多い一方で、報告書のグレードを選択式として料金が異なることもあります。

3.中古住宅(既存住宅)の住宅検査(ホームインスペクション)の費用・料金

中古住宅の売買時や既に自宅として居住している住宅の住宅検査(ホームインスペクション)の費用(料金)の相場は、概ね以下の金額であることが多いです。

  • 基礎的な検査 5~8万円
  • 床下・小屋裏を含む検査 9~14万円

新築完成物件の住宅検査(ホームインスペクション)と同じ相場感になっていることがわかります。新築に比べて中古住宅の方が劣化事象の指摘が多い分、作業量が増えるのですが、中古に比べて新築住宅の住宅検査を利用する人の方が細かな点の指摘まで求める傾向にあることから、所要時間は新築の方が長引くことも多いです。

4.欠陥・不具合の住宅検査の費用・料金

自らが居住している自宅に何らかの欠陥や不具合がある場合に、その原因調査や被害範囲の調査を依頼することもありますが、その際の住宅検査費用は症状や物件の症状によって費用(料金)の巾は非常に大きいです。

  • 安い場合 6万円程度
  • 高い場合 50万円程度

検査回数やその内容による技術料の違いがあるため、相場を示すことは非常に難しいです。結果的に50万円程度かかったとしても、それが高すぎるとは限らないところが難しい点です。

例えば、雨漏りの原因調査と被害範囲の確認調査を10万円程度で実施できることもあれば、数回の検査が必要となって25万円程度かかることもあります。

そのため、欠陥・不具合の検査については、検査利用の目的を明確にしたうえで検査会社に相談し、お見積りを提示してもらうようにしましょう。
 
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