「今の住宅は、部材を工場で作っていて工業化された製品だから安心です」
これもよく聞く話ですが、本当でしょうか?
耐火偽装事件などもありましたが、コントロールするのは人ですし、実際に現場に納入された製品(部材)を現場でチェックすると欠損など不良品もあります。そもそも間違った部材が納品されていたこともあります。
しかも、不良品を返品してもう1度、納品するのを待っていてはその現場に取られる日数が増えてしまい非効率になるためか、現場の職人は納品された部材が不良品だとわかっていても、そのまま使用しているところを弊社の検査で何度も目の当たりにしてきました。もちろん、これは是正対象です。
これは、現場の職人が易い報酬で工事を請け負い、コストダウンを強いられていることに起因しているとも考えられます。
また、その部材を現場で組み立てる「だけ」というイメージをお持ちの方も少なくありませんが、それでも技術不足や手抜き工事が検査で発覚することは少なくありません。現場で行う工事が以前より簡素化されることで、技術力の低下を嘆く業界人は多いですが、簡素化された後の工事も適切にできない職人が増えているのが現状だと言えます。
工業化された製品自体が完全なものではなく、納品時に問題が生じることもあるし、さらに職人の技術力も低下している、、、
これらから、
工場で作られる = 安心
という発想が誤りだとおわかりではないでしょうか。